「寝る前時間」のススメ
秋だからこそ、質の良い睡眠を!
日中の暑さもすっかりなくなり、朝晩は肌寒く感じるこの季節。体に蓄積されていた夏の疲れがどっと出てくる季節でもあります。気温の変化によって自律神経が乱れて疲れやすくなったり、夏の紫外線のダメージで抜け毛が増えたり、シミ・ソバカスやくすみが肌に出てきたり。秋こそ、質の良い睡眠で体調を整えることが必要です。そこでオススメなのが、バルコニーで過ごす「寝る前時間」。就寝前の過ごし方を整えることで、睡眠の質はぐんと良くなります。質の良い睡眠は体や心のダメージを回復させてくれるパワーがあるので、今夜からぜひ実践を。
実は、質の良い睡眠=長時間の睡眠というわけではありません。人間は眠っている間、深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)を繰り返しています。入眠してから90分後の眠りがもっとも深いと言われていて、そのタイミングでいかに深く眠るかが質の良い睡眠のポイント。入眠直後にぐっと深く眠ることで、その後の睡眠リズムが整い、睡眠の質がアップするのです。逆に、最初の90分間に深く眠ることができなければ、その後の睡眠リズムもうまくいかず、長く寝ても疲れが取れない、すっきりしない、という状態に……。
深い睡眠のためには、「スイッチ」の切り替えを。
では最初の90分間の睡眠を深くするにはどうすればいいのでしょうか。ポイントは、寝る前に「体温スイッチ」「脳スイッチ」をどちらも睡眠モードに切り替えること。「体温スイッチ」は、体の内部の温度を下げることで切り替えられます。一番いい方法は、入浴。入浴すると内部の体温は一時的に上がり、その反動で急降下。ちょうど就寝90分前頃をめどに入浴すると、ちょうどベッドに入る頃にスムーズに深い眠りに入ることができるでしょう。
「脳スイッチ」を切り替えるために必要なのは、受ける刺激を抑えて脳の興奮を抑えること。脳が興奮したままの状態だと、体温が下がりにくくもなるのです。明るすぎる照明、音楽や映像などは避け、静かな場所でのんびりと過ごすことで、スイッチを切り替えることができます。
バルコニーでできる「寝る前時間」とは
室内と違って、バルコニーは日暮れと同時に暗くなっていくため、人間が本来持っている体内時計を整えるのにうってつけの場所です。そんなバルコニーでできる「寝る前時間」のつくり方をいくつかご紹介しましょう。
■ 夕食後のティータイム
就寝の3時間前には夕食を終えておくのが理想。食後ののんびり時間に温かな飲み物を飲むことで、入浴と同じように内臓から体温を上昇させることができ、安眠効果を高めることができます。カフェインが含まれるコーヒーや紅茶は避け、体を温める効果のある生姜湯、香りがリラックス効果をもたらしてくれるハーブティーなどがおすすめです。
■ 足湯
全身を手軽に温められる上、リラックス効果もある足湯。洗面器に42〜45度の少し熱めの湯を張り、足先を温めると全身ぽかぽかに。15〜20分を目安に、じっくり温めるのがおすすめです。外気でお湯がぬるくなるのが気になるようなら、足し湯をしたり体が温まる入浴剤を入れるのもいいですね。
■ 読書
ランタンの明かりで、のんびり読書をするのもよいでしょう。目が疲れてしまう小さな文字の本や、脳に刺激的なミステリーなどは避けて。ぼんやり眺められる写真集、すぐに切り上げられる短編集、眠気をほどよく誘ってくれる古典文学などがおすすめです。
質の良い睡眠をつくるための、バルコニーで過ごす「寝る前時間」。親子で秋の夜長を楽しみながら、睡眠について考えてみてはいかがでしょう。