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憧れバルコニーをたのしむ

「メディカルハーブ」を学んで育てる

全身に穏やかに作用する自然療法

私たちの暮らしの様々なシーンで役立つハーブ。食事に香りや彩りをプラスしてくれたり、気持ちを落ち着かせてくれたり、虫除けになってくれたり……その用途は多岐にわたっています。その中で、健康や美容を目的として成分が活用されるものを「メディカルハーブ」と呼びます。

メディカルハーブは自然療法の一つで、身体のバランスを整えることで私たちが本来持っている自然治癒力を高めていこうとするもの。近代医学の薬ももともとは薬草がベースとなっているため、ルーツは同じです。しかし近代医学の薬が単一成分であるのに対し、メディカルハーブには多様な成分が少しずつバランスよく含まれていることから、全身に穏やかに作用し副作用の心配が少ないというメリットがあると言われています。

メディカルハーブは家庭のプランターでも育てられ、使い方も簡単。バルコニーを活用すればガーデニング感覚で新鮮なハーブを手に入れることができます。家庭でも育てやすいメディカルハーブと、その活用方法についてご紹介しましょう。

「アグリモニー」

アグリモニー

非常に強く、お手入れの手間もほとんどかからない優秀なハーブ。種まき時期は3〜5月と9〜10月。日当たりの良い場所を好みます。不思議なことに他の植物と同じプランターに植えるとまったく育たずに死んでしまうため、単独で植えるようにしましょう。9月下旬までが収穫時期で、花が咲いたら株元から刈り取り、陰干しして保管を。

アグリモニー

効果

様々なハーブとの組み合わせの相性がよいことや活用法が多いことから、万能のハーブといわれています。陰干しした花をハーブティーにして飲むとほのかに甘く、消化器官や肝臓の疲れに効果があると言われています。濃い目に煮出して、うがい薬にも。バスタブに浮かべて入浴すれば筋肉痛緩和や肌荒れにもよいそうです。

「ディル」

ディル

地中海沿岸や西アジアが原産で、羽のようにやわらかい葉が美しいハーブです。葉、花、茎、種とすべてを活用することができ、さわやかな香りとほろ苦さが特徴。寒さに強い反面、暑い夏は苦手なので種まきは9〜10月にするのがおすすめ。湿り気のある土でよく育つので、バルコニーで鉢植えにするならこまめに水をあげましょう。草丈20cmくらいになれば収穫の時期。茎の先端を手で摘み取ります。

ディル

効果

葉の部分は、胃腸の調子を整えたり、デトックス・鎮静効果があると言われています。使い方は簡単で、アイスクリームやフルーツに葉の部分を小さく切って散らすと彩りもプラスされてGOOD。また魚料理との相性がいいので、葉を添えて一緒に焼いたり、細かく刻んでタルタルソースに混ぜるのもいいですね。種子はディルシードと呼ばれ、スパイスとして料理に利用できます。葉・種子・花を加えて漬け込んピクルスは「ディルピクルス」と呼ばれ、食欲をそそる一品に。

「レモンバーム」

レモンバーム

葉から爽やかなレモンのような香りが立ち上るレモンバーム。ぐんぐん育つため、株間に余裕を持って苗を植えましょう。日光を好みますが、半日陰でも育ちます。寒さに大変強く、関東から南では防寒対策は必要ないので、気候のよい秋に植え付けておきましょう。土が乾いたらたっぷりと水をあげて。花が咲くと香りが弱くなりますが、初夏まで開花しないので秋〜春までたっぷり楽しむことができます。

レモンバーム

効果

摘み取ったばかりの葉にお湯を注いで、香りを楽しむハーブティーに。気持ちを落ち着かせてくれる成分により、ストレス性の胃腸のトラブルや気分の落ち込みなどに効果があると言われています。また蚊に刺されたときに葉を刺された箇所に当てるとかゆみの軽減が期待できます。

その他にも頭痛や風邪の初期症状に効果があるとされるローズマリー、「長寿のハーブ」と呼ばれる抗菌・抗ウィルス作用を持つセージ、食欲を増進したり活性酸素を抑制する働きがあると言われるバジル、胃腸の調子を整えたり花粉症の緩和に役立つと言われるペパーミントなど、ガーデニングでもおなじみの植物も健康・美容に活用することができます。ただし、小さなお子様や妊娠中の方は使用を避けた方がよい種類もあるので、必要に応じて使用前に調べるようにしましょう。

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