バルコニーでしっとり楽しむ重陽の節句
菊を愛でながら大人のバルコニー時間を
9月9日は重陽(ちょうよう)の節句。名前は聞いたことはあるけれど、詳しくは知らない……そんな方も多いのではないでしょうか。古来より縁起の良い数字(陽数)とされてきた奇数。中でも数の大きい「九」が二つ重なることから、「陽が重なる=重陽の節句」として長寿や繁栄を願う日とされました。 この日に飾られるのは、延寿の力を持つと言われる菊の花。仏壇のイメージが強いかもしれませんが、活かし方次第ではしっとりした雰囲気にぴったり。初秋の夜、バルコニーで祝うちょっと大人な「重陽の節句」はいかがでしょうか?
菊の花びらでお酒をアレンジ
重陽の節句を代表する「菊酒」。秋の夜に、バルコニーで日本酒……想像しただけで趣がありますね。
もともとは蒸した菊の花びらを冷酒に浸して香りを楽しんだそうですが、気軽に楽しむなら食用菊の花びらをお酒に浮かべるだけでも十分。赤い盃に黄色い菊の花びらで和風にしても、グラスでモダンに演出しても素敵です。
お酒が苦手なら、お友達を呼んでバルコニーで菊のティーパーティーを開くのもアイデアです。おすすめの紅茶は矢車菊の花びらがブレンドされたアールグレイ。茶葉の中でよく見かけるブルーの花びら、実は菊なんです。さらにお茶請けやケーキにも花びらを添えれば、一気におしゃれな女子会に。
短めにカットするとモダンな雰囲気に
重陽のテーブルにはぜひ菊も飾りたいもの。お仏壇っぽくならないよう活けるコツは、高さを短めにすること! 水を張ったトレーに花の部分だけを浮かべるのもおしゃれです。
逆に、和風の雰囲気を出したい場合は高さを意識して活けください。
同じ菊でも、一気に洋風の雰囲気になるのがピンポンマム。スプレーマムとも呼ばれるオランダの品種で、まるまるとしたシルエットが特長です。色が豊富なので、たくさんの色を揃えればカラフルでひと味違う重陽の節句が演出できます。
屋外で秋の気配を感じながら祝う、伝統の節句。贅沢なひと時を、自分スタイルにアレンジしたバルコニーでお楽しみください。