トヨタ自動車九州 宮田工場でプラントハイパーBKが採用!
先進的な長寿命化の取り組みでCO2排出量削減にも貢献 !

  • #プラントハイパーBK
  • #サステナビリティ貢献製品
  • #LCA
印刷版PDF(会員限定)

トヨタ自動車九州 工場外観

Introduction

福岡県の北九州市と福岡市の間に位置する宮若市は、北九州工業地帯でも有数の工業都市であり、トヨタ自動車九州株式会社が本社・宮田工場を構えています。
同社は、車両生産工場として1991年に設立され、「世界中のお客様に最高品質のクルマをお届けする」という想いのもと、アジア、北米、欧州などの海外約80か国・地域へ輸出しています。1999年に創部された陸上競技部の活躍も目覚ましく、マラソンや全日本実業団対抗駅伝競走大会で数々の結果を残しています。また、2015年にトヨタ自動車が発表した「トヨタ環境チャレンジ2050」の実現に向け、時代に先駆けて「工場CO2ゼロチャレンジ」などの環境負荷低減の取り組みを、全社を挙げて進めています。

このトヨタ自動車九州の宮田工場に積水化学のプラントハイパーBKが新たに採用され、先進的な維持管理の観点から、長寿命化や環境負荷低減に向けた取り組みを進められていると伺い、製品を採用いただいた経緯やサステナビリティについてのお考えなど、詳しくお話を伺いました。

インタビュー : 2026年2月12日 トヨタ自動車九州株式会社

Guest

トヨタ自動車九州株式会社
環境プラント部 PE室 阿部様

Interview

———まず始めに、トヨタ自動車九州様についてお教えください

阿部様 : トヨタ自動車九州は1991年に創業し、翌年の1992年から宮田工場で操業を開始。自動車及び自動車部品の開発・設計・製造を行っています。
メイン工場である宮田工場では、成形、溶接、プレス、ボデー、塗装、組立を行う専用ラインがあり、厳しい検査を経て、日本だけでなく世界中のお客様へクルマをお届けしています。その他、2005年に福岡県苅田町で操業を開始した苅田工場ではクルマのエンジンを、2008年に北九州市で操業を開始した小倉工場ではハイブリッド部品を生産しています。

———阿部様がご担当されている仕事について教えてください

阿部様 : 環境プラント部は会社としての環境への取り組みや工場プラントの設備の維持管理を担っています。私が所属するPE室は平たく言うと、工場の『インフラ担当』ですね。電気、空調、衛生、工業用水と、製造にかかわるものから工場全体を保全するために必要な様々な配管、さらには建屋そのものの補修や新築まで、生産に欠かせない土台のすべてを管理しています。
私は主に、将来を見据えた老朽更新の計画立案を担当しています。どの配管がどのくらい痛んでいるかを診断して、いつ、どの予算で直すのかといった全体的な計画を立てます。そして具体的にどんな材料を使うのか、どのように工事を進めていくのかを決定し進めています。

環境プラント部 PE室 阿部様
環境プラント部 PE室 阿部様
———宮田工場の既設配管の老朽更新はどのように進められているのでしょうか。

阿部様 : 宮田工場では1992年に操業開始して以来、工業用水や冷温水、雑排水など様々な配管で配管用炭素鋼鋼管(SGP)を使用しているのですが、操業から30年が経過した頃から、SGPの腐食割れやピンホールによる突発の漏水に悩まされてきました。配管の多くはクルマの生産ラインの上部に敷設されており、SGPで漏水が発生すると即生産ラインの停止リスクにつながるため、漏水は絶対に避けなければなりません。SGPの腐食による漏水を避けるため、対策として敷設して20年を経過したSGPは、5年に1回超音波を利用した劣化診断を行い、肉厚に異常がないかを確認し、計画的に老朽更新を行うことも目指していますが、「肉厚は測定できても肝心の管内部の錆コブによる閉塞や局所的に発生する腐食割れやピンホールまでは検知することができない」、「劣化診断では肉厚があり正常と診断された箇所でも、翌月に漏水が発生してしまう」など、残念ながらSGPの漏水を完全に避けることはできていません。

そこで生産ラインの停止リスクを回避するためには、全面的な改修が必要だと考え、緊急性の高い箇所から計画的に更新工事を進めることとし、腐食が無く長寿命で漏れが無いことや、環境負荷の低減なども重視し、積水化学さんのプラントハイパーBKを採用することとしました。

30年が経過し腐食したSGP
30年が経過し腐食したSGP
———プラントハイパーBKはどのような経緯でお知りになりましたか?

阿部様 : 今回プラントハイパーBKを採用したのは第1組立工場なのですが、実は5年ほど前に第2組立工場の配管更新を行っており、その際に積水化学さんの高性能ポリエチレン管を採用していました。ですから、高性能ポリエチレン管ならば錆びずに腐食の心配が無いことや、軽量で施工もしやすく電気融着(EF接合)で漏れが無いということはよく知っていました。
検討にあたって、積水化学の松井さんから大口径の品揃えがあることを紹介してもらい、性能や価格、施工面と、従来のSGPやステンレス管など他の管種と綿密に比較しました。
結果、プラントハイパーBKを採用した決め手はやはり『錆びない、漏れない』という安心感ですね。お話しした通り、漏水の発生により生産ラインがストップしてしまうことは大きなリスクですから、それを防ぐことが一番の課題でした。高性能ポリエチレン管なら50年以上持つと聞いておりますし、錆による閉塞や漏水に今後悩まされなくて済むのはありがたいです。
プラントハイパーBKが、既にグループ会社で採用実績があるということも大きかったですね。

また長寿命ということは、メンテナンスにかかるコストが抑えられるということでもあります。そういった面でもライフサイクルコストも優れていると思います。施工の時には既設管のSGPを撤去しましたが、管内を見るとびっしりと錆コブが付着していました。これでは漏水が起きるのも当然だと思いましたね。

撤去したSGPの内部状況
第1組立工場 外観
———今回プラントハイパーBKを採用された工事の概要を教えてください

阿部様 : 第1組立工場の配管を更新する工事です。工場内の全ての配管を順次改修する必要があり、今回はその第1期工事として、250Aと300Aの大口径の配管60mの改修を行いました。施工は2025年の11月から12月にかけての約2か月間、工場が稼働していない土日に集中して実施しました。
接続する異径チーズはプラントハイパーBKに品揃えが無かったため、性能を確認後、一部水道用ポリエチレン管(青色)のエスロハイパーJWを使用しています。ただ今回の工事をきっかけにプラントハイパーBKの大口径継手を新しくラインアップされたと聞きました。要望に対して柔軟に対応していただき、ありがとうございました。

プラントハイパーBK
———施工者様のご感想はいかがでしたでしょうか

阿部様 : 施工については、現場からは『とにかく軽いのが助かる』という声が多かったですね。SGPと比べてプラントハイパーBKは約6割も軽いので。例えば300AのパイプだとSGPはmあたり53kg。プラントハイパーBKだと22.2kg。高所作業や搬入の負荷が全然違います。SGPのようにリフトで吊り上げられる箇所が固定されることがないため、パイプを短いサイズに切断する必要もないですし、工場の入り組んだ場所や高い梁の上に配管を通す時も、人力で取り回せる場面が増えて作業がスムーズに進みました。
EF接合については、事前に施工指導もしていただいたのですが、特に大口径ではまだ慣れている作業者が少ないことは課題だと思いました。また追加で工事があった際には施工講習会を開催していただきたいと思います。

プラントハイパーBK
プラントハイパーBK
———他の工場でも改修の予定はあるのでしょうか?

阿部様 : 苅田工場も操業して20年が経過しているため、配管劣化診断を始めています。宮田工場よりも配管口径が小さく肉厚が薄いため、劣化が早く現れる可能性があると考えています。また工場が海沿いにあるため塩害の心配があり、錆びない高性能ポリエチレン管は非常に魅力があります。
今後宮田工場と同様に環境に与える影響やサステナビリティの観点も重視しながら、配管更新を検討したいと思います。

プラントハイパーBK(保温後)

積水化学 : 御社では「トヨタ環境チャレンジ2050」に基づき、革新的な手法でカーボンニュートラル達成に向けて取り組みを進められていると伺いました。弊社もサステナビリティカタログを作成し、製品LCAデータのご提示も開始させていただいております。
建築設備から工場・プラントまで幅広い分野で、高機能な樹脂管を多数品揃えしていますので、今後の更新工事においても、是非ご提案させてください。

EF接合による施工
トヨタ自動車九州様 環境への取り組み(HPより)
積水化学 サステナビリティカタログ
積水化学 サステナビリティカタログ
SGPとの比較資料(抜粋)

※1:SGPのCO2排出量は自社前提条件で算出
   (SGPの数値はIDEA v.3.4に基づく参考値)

———最後に、積水化学へのご要望についてお聞かせください。またサステナビリティについて、期待されることがあればお願いします

阿部様 : 製品に関しての要望としては、プラントハイパーBKの大口径継手のラインアップは今回新規の品揃え対応をしていただきましたが、より種類を増やしてもらえると様々な状況に対応できると思いますので、ぜひお願いしたいです。
製品の採用が増えることで、より一般化が進み、高性能ポリエチレン管の認知度アップも進んでいくと思います。
環境貢献については、サステナビリティカタログや製品LCAデータを積極的に提示していただき、脱炭素社会の実現に向けた具体的な取り組みをされていると強く感じます。

阿部様 : SGPから樹脂管に変更することで軽量化や省施工化が図れることは知っていましたが、実際に改修更新を検討している明細をベースに、重量やCO2排出量の削減効果を確認することができるのは、非常に参考になりますね。また腐食せず錆コブが発生しないことから圧力損失を防ぐことができ、使用時の省エネに繋がるというシミュレーションも、わかりやすくてよいですね。こういった資料があると社内での説明もしやすく、助かります。
引き続き維持管理のし易い長寿命で環境にも優しい製品の提案を是非よろしくお願いします。

積水化学 : 実物件ベースで、SGPと比較した際の重量やCO2排出量の削減効果をご覧いただくことで、樹脂管採用のメリットをあらためてご確認いただき、非常に嬉しく思います。
過去にご採用いただいた樹脂管についても、製品LCAデータの提示が可能となりますので、是非お気軽にご相談いただければと思います。

———ありがとうございました。今後もお客様のニーズに合わせた品揃えや環境貢献製品でお役に立てるよう取り組んでまいります。

<営業担当から一言>

西日本プラントシステム営業所
松井 大知

トヨタ自動車九州株式会社 阿部様
従来金属が主流であった配管を樹脂へ転換するという、新しい取組みにプラントハイパーBKをご採用頂き、誠にありがとうございました。
本取組みは設備の安定稼働とライフサイクル最適化に資するものと確信しております。日本の産業を支える自動車生産の現場で微力ではございますが、貢献出来ることを大変光栄に思います。
今後も設備業者様と連携し、現場目線での全力サポートをお約束します。

Products

今回ご紹介させていただいた製品

プラント用耐震型高性能ポリエチレン管・継手
プラントハイパーBK

高性能ポリエチレン管が
工業用水・廃液・薬液用配管で
続々と採用拡大中!

水道用配管で高い実績を持つ高性能ポリエチレン管が、工業用水・廃液・薬液用配管にもご使用いただけるようになりました。柔軟性・可とう性に優れ、また融着接合による一体管路によって信頼性の高い耐震管路が構築できます。

材質:ポリエチレン管 サイズ:25A〜400A

建築設備用ポリエチレンパイプシステム研究会
工業用高密度ポリエチレン管 PWA011
工業用高密度ポリエチレン管継手 PWA012

  • 1.耐震性

    柔軟性・可とう性に優れ、また融着接合による一体管路によって信頼性の高い耐震管路が構築できます。

  • 2.施工性

    薄肉化、軽量化を実現。軽量のため運搬や取扱いが容易です。

  • 3.耐薬品性

    ポリエチレン樹脂は化学的に安定した材料で酸やアルカリに強くサビや腐食も発生しません。

  • 4.高耐候性

    (黒色)により屋外配管が可能です。ポリエチレン管(青色)に比べ、大幅に耐候性を向上しています。(スーパーUVテスターで照射後試験実施)

積水化学のLCA −数字で示す環境課題への貢献−

製品のLCAデータの提示を開始しました

建築物LCAに係る制度化

政府は、建築物のライフサイクルカーボン削減に向けた取り組みの一貫として
建築BIMの普及拡大とLCAの義務化について制度の検討を開始しました。

建築物関係は、世界のCO2排出量の37%を占めており、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、さらなる建築物関係のCO2削減の努力が必要となります。
建築物関係のCO2排出は、①建設・維持管理・解体段階での排出(エンボディドカーボン)と、②建築物使用に伴う排出(オペレーショナルカーボン)に分類され、このうち②建築物使用に伴う排出(オペレーショナルカーボン)は、省エネ対策により削減が進んでいます。今後は、エンボディドカーボンについても削減に向けた対策が必要です。
政府は、建築物分野のCO2排出量の削減のためには、建設資材・設備の製造・施工・解体時の取り組みが必要となりLCA算定が必要と考え、規制・誘導を含む制度のあり方について方向性の確認を目指す模様です。

2050年のカーボンニュートラル実現を目指し建築物のLCAが重要となります!

製品LCAデータ

  • プラントハイパーBK
  • エスロハイパーAW
  • UVストロング
  • プラントVPパイプ
  • ● ここでのLCAデータとは、製品の原材料調達から製造、使用、廃棄、リサイクルに至るまでに排出される温室効果ガス量(CO₂換算値)を定量的に評価するCFP(カーボンフットプリント)を指します。
  • ● CO₂排出量には、メタンや一酸化二窒素など、他の温室効果ガスをCO₂に換算した値も含まれます。
脱炭素への取り組みと製品LCAデータについてカタログ・動画を制作。専用サイトも公開中!
  • 脱炭素への取り組みと、製品LCAデータをご紹介する
    「サステナビリティカタログ」

  • 積水化学の脱炭素への取り組みと、LCA、『サステナビリティ貢献製品』などご紹介する「LCAデータでサステナビリティ推進を支援 動画」

    動画を見る

  • サステナビリティ貢献製品を見る

これ以降は会員の方のみご利用いただけます

会員登録済みの方