PE管設計・運転上の注意

水圧試験時の注意事項

ポリエチレン二層管が水圧試験時に破損しました。その理由を教えてください。

ポリエチレン二層管は、直射日光で管の温度が上昇することにより、耐水圧強度が著しく低下し、通常の試験水圧値でも破損することがあります。

解説

破裂の原因

ポリエチレン二層管は管の温度上昇に伴い耐圧強度が著しく低下します。
夏期、遮蔽のない露出配管等で高い内水圧をかけると破損する場合があります。
以下にポリエチレン二層管の温度に対する圧力低減係数を示します。

温度上昇に伴う耐圧強度の低下(PE50 水道用ポリエチレン二層管)

温度 (℃) 20 25 30 35 40
圧力低減係数 1.00 0.82 0.65 0.47 0.30

対策

水圧試験時の注意事項

  • 1) 管の温度が高くなっている(40°C以上)場合は、通水を続けて管を冷却した後、水圧試験を実施してください。
  • 2) 試験前に、管に覆い等して、直射日光による管の温度上昇を防止してください。
  • 3) 管内空気を完全に抜いた後、水圧試験を実施してください。
  • 4) 水圧試験前の配管注水時の水圧も、高くなりすぎないよう注意してください。

事故例

夏場の水圧試験時の破裂事故例
夏場の水圧試験時の破裂事故例

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