PE管・継手の施工

かんたんクランプの施工について

かんたんクランプは取り外せますか? また、取り外したクランプを再使用できますか?

かんたんクランプの取り外しは可能ですが、一度使用したクランプの再使用はできません。

解説

一度使用したクランプは、取り外し時にセレーション(嵌合部)が破損して再度使用時に十分な拘束力が得られない恐れがあります。

対策

施工後、保温工事等の都合により、クランプを取り外す場合が生じた時の方法例を示します。尚、クランプ取り外し作業は従来どおり冷却時間を設けたのち実施してください。冷却時間は呼び径50以下で5分間です。

例1(マイナスドライバーを使用する場合)


①この隙間にマイナスドライバーを入れテコの原理でクランプを上に持ち上げる

②マイナスドライバーがこの隙間に入るまで①を繰り返す

③この隙間にマイナスドライバーを入れ捩じる

④外れた状態

⑤クランプ取り外し

例2(プライヤーを使用する場合)

①この隙間にプライヤーの頭を入れる
②プライヤーで掴みながら回転させる
③クランプ取り外し
隙間にプライヤーが入らない場合
この部分をプライヤーで掴む
上に持ち上げ、ここに隙間を作る

かんたんクランプを使う場合の継手間の最小寸法を教えてください。

かんたんクランプを装着する際は、規定の継手間隔を取る必要があります。

解説

継手の間隔が狭すぎると、かんたんクランプが干渉して取り付けられません。

対策

かんたんクランプを融着後取り外さない場合 : A寸法は45mm以上としてください。
かんたんクランプを融着後取り外す場合 : A寸法は25mm以上としてください。

[継手間 最小寸法について]

継手と継手の間は、クランプをかけられる寸法以上、離してください。

※A寸法の目安

呼び径 AW用クランプ ワンタッチクランプ
50以下 30mm以上 20mm以上
65~125 50mm以上 30mm以上
150~200 60mm以上 -

(但し、使用するクランプでの事前確認は必要)

※ かんたんクランプ(φ20,25,30,40,50)の場合は45mm以上必要です。片側のクランプを取り外すことで25mm以上となります。


かんたんクランプの締付完了(カシメ量)を教えてください。

締付完了はカシメ後の治具間隔(L寸法)で判断可能です。

解説

口径毎に寸法が異なります。カシメ後は管を軽く引っ張って管が抜けない事を確認してください。

対策

クランプの最初の1山を仮締めし、工具(プライヤー)でカシメてください。

カシメ量の目安
L
φ20~30 約3mm以下
φ40 約4mm以下
φ50 約5mm以下
※手で引っ張って抜けないことを確認してください。