設計・運転時の注意
ウォーターハンマーの影響について
給水配管でエルボの内側コーナー部が割れて漏水しました。原因と対策を教えてください。
チーズやエルボのコーナー部が割れる現象は、ウォーターハンマーによる疲労破壊と考えられます。
ウォーターハンマーの発生源(ポンプやチャッキ弁など)を改善するか、発生源近くに水撃防止装置を設置してください。
解説
ウォーターハンマーは管内流体の流速が急激に変化した場合に発生する圧力波動で、ポンプの起動時や停止時、チャッキ弁などで流水が急激に停止する場合に発生します。ウォーターハンマーが大きく、頻繁に発生すると継手が破壊します。
製品形状により以下の位置に影響が確認されます。
チーズ形状


エルボ形状


ウォーターハンマーが大きくなる条件
- 水圧が高い場合
- 流速が早い場合
- チャッキ弁や電磁弁、シングルレバー水栓などで流水を急停止させる場合
対策
ウォーターハンマー影響力の緩和対策事例を以下に示します。
影響が想定される配管には計画段階からの検討をお願います。
供給圧力の低減効果



圧力変動幅、ピーク値共抑えられ、影響力を緩和します。
ウォーターハンマー防止装置の設置



圧力変動幅、特に上昇側圧力を吸収し、影響力を緩和します。
事故例
割れ断面例
割れ断面には、繰り返し影響により徐々に成長したことを示す貝殻模様の事故例が多く確認されています。