水田給水を自動化 新潟市、積水化学などと実験
新潟市はICT(情報通信技術)を活用して水田の給水を自動化する実証実験を始めた。積水化学工業、農業関連ベンチャー、ベジタリア(東京・渋谷)などと連携し、農地の大規模化が進む生産者の負担軽減や収穫量の拡大につなげる。参加企業はシステムの使い勝手や精度などを検証し、製品開発などに生かす。
農業生産法人「白銀カルチャー」(新潟市)の水田約4.2ヘクタールで実施する。期間は1年で、効果を検証した上で2年目以降も続けるか検討する。
水田では積水化学の自動給水装置「水(み)まわりくん」を活用。専用アプリを導入したスマートフォンなどの端末で給水時間を設定し、自動で水を供給する。ベジタリアの水田センサーと連動させて水位や水温を監視し、生産者が給水装置を必要に応じて遠隔操作できるようにもした。
白銀カルチャーはこれまで給水管理のために1日2回ほど見回りしていた。自動化システムの導入によって手間を省くことができる。浮いた人員を他の作物栽培に回す考えだ。