積水化学工業株式会社(代表取締役社長:加藤 敬太、以下「当社」)の環境・ライフラインカンパニー(プレジデント:平居 義幸)は、オランダにおいて、ガラス長繊維強化プラスチック発泡体「FFU」製まくらぎの生産工場設立を決定しましたので、お知らせいたします。これにより、FFUの生産能力はこれまでの1.8倍に拡大します。
当社が製造する「FFU」は、軽量でありながら、耐久・耐候性、加工性に優れるなど、天然木材とプラスチックの長所を兼ね備えた合成木材です。1974年の発売以降、さまざまな用途に展開してきましたが、鉄道の枕木用途に採用されてから今年で40年を迎えます。現在、日本国内において多くの鉄道会社に採用していただいておりますが、海外においても、2003年に初受注を獲得。以降、鉄道大国であるドイツ、イギリスなど需要の拡大が見込まれる欧州を中心に事業規模を拡大してきました。
当社では、2017年EBA(ドイツ連邦鉄道庁)の本認証を取得。現在では欧州各国をはじめ、アメリカ、オーストラリア、中国など世界31ヵ国で販売実績があります。
また、近年、環境配慮から高品質な木材の調達が難しくなっていることに加え、木材の防腐剤として使用されるクレオソート油が、発がん性の危険からEUで使用禁止(鉄道分野は2023年から)となったことから、木製枕木の代替品として樹脂製まくらぎの導入が世界中で進んでいます。当社のFFUにおいては、特に軽量・高耐久が求められる分岐部や橋梁部分での採用が拡大しています。
ドイツ国鉄での採用事例
現在、FFU製まくらぎは、ほぼ全量を日本の滋賀栗東工場で生産していますが、海外市場の需要拡大により生産能力の向上や納品期間の短縮が必要となってきました。そこで、海外における鉄道分野最大の需要地である欧州に生産工場を設立し、さらなる事業拡大とグローバル化を推進することとしました。
工場は、オランダに所在する環境・ライフラインカンパニー管轄のグループ会社SEKISUI ESLON B.V.内に新設(延床面積4,400m2)、FFU製まくらぎの原木を生産します。
また、市場・顧客ごとに製品仕様が異なるため、販売先の近傍で加工パートナーと提携し、欧州における需要に対応します。
欧州での生産開始により、海外鉄道会社からのさらなる採用拡大を図り、2030年度にはFFU製まくらぎを柱とする機能材事業の海外売上高で100億円を目指します。
所 在 地: | Metaalweg 7, 6045 JB, Roermond, The Netherlands |
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設 立: | 1974年9月 |
資 本 金: | 1,000千ユーロ |
代 表 者: | 取締役社長 Paul Koopman |
事業内容: | 塩ビ雨樋その他建材の製造・販売 |
FFU:Fiber reinforced Foamed Urethaneの略。
熱硬化性樹脂発泡体(硬質ウレタン樹脂)をガラス長繊維で強化したもの。
鉄道分野以外にも、建築・土木分野、車輛・船舶、工場・水産施設、スポーツ・公園施設など幅広い用途に採用されています。
■ 積水化学工業株式会社
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