株式会社ヤマト様 本社ビル
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株式会社ヤマト様 本社ビル空調配管改修に

クウチョウハイパーCH、
スーパーエスロメタックスFC、
メタキュットREDが採用!

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Introduction

群馬県前橋市に本社を構える株式会社ヤマト。首都圏を中心に数多くの拠点を持ち、多くの建築物を手掛けています。
1993年に竣工した本社ビルでは2021年から7年計画で設備配管の改修工事が進められており、空調配管に積水化学のクウチョウハイパーCH、スーパーエスロメタックスFC、メタキュットREDが採用されました。
通常業務に支障をきたすことが無い様、空調を使用しない中間期の土日に集中して行われた工事。積水化学製品が工数削減にどのように貢献したのか、ご担当者様に伺いました。

インタビュー : 2023年11月20日

株式会社ヤマト メンテナンス部 技術部 部長 高野 慎二 様

Guest

株式会社ヤマト メンテナンス部 技術部 部長 高野 慎二 様

設備設計部 リニューアル設計課 主任 中嶋 大樹 様

Interview

高い作業性で施工省力化に貢献!!

———最初に、ヤマト様について教えてください
高野様 : 当社は群馬県前橋市に本社があり、関東首都圏を中心に空調配管、衛生配管などの設備設計、施工を行っております。医療・福祉施設や学校、スーパーマーケットなど商業施設、オフィスビル、庁舎など、民間・公共問わず施工実績は多岐にわたります。
———高野様と中嶋様はどのような業務を担当していらっしゃるのでしょうか

高野様 : 私はメンテナンス部に所属しており、配管のメンテナンス業務の他、各種改修工事の現場代理人を務めています。今回の本社ビル配管改修工事でも現場代理人を担当しています。

中嶋様 : 私は設備設計部のリニューアル設計課として、改修工事の設計業務に携わっています。今回の工事でも配管設計を担当しました。

高野 慎二 様
中嶋 大樹 様
———改修工事の際に新築工事と比べて心がけるポイントはありますか?

中嶋様 : すでにできている建物の配管を入れ替えることになるので、新築の工事と比べると設計には制限がかかります。最初に既存配管を把握する必要がありますが、物件によっては前回の工事から長い期間が経ち図面が残されていないことも珍しくありません。そのため、改修工事では現場状況を正しく把握し、物件ごとに最適な設計をする必要があります。

高野様 : 設計だけでなく、施工の面でも新築工事とは異なります。改修工事では既存建物の狭い空間で施工を行いますから、新築と比べてどうしても作業スペースが限られてしまいます。また工事中も社内では通常通り業務が行われているので、影響がないように工夫しなければなりません。

———それでは、今回の工事概要を教えてください

高野様 : 現在、弊社本社ビルの空調配管を更新する工事を行っており、積水化学さんのクウチョウハイパーCHとスーパーエスロメタックスFC、メタキュットREDを採用させていただきました。
空調だけでなく設備配管全体を改修する予定で、今は3年目で1,2階の改修を行っています。その後も電気工事や衛生工事が続きます。

クウチョウハイパーCHと
スーパーエスロメタックスFCの天井配管
メタキュットRED圧縮後
メタキュットRED圧縮後
———既存配管の管種は何を使用されていたのでしょうか?
高野様 : 改修前は白ガス管(SGP)を空調配管に使用していました。漏れが発生するなど明らかな劣化は発生していないのですが、築30年ほど経過していることもあり、レントゲンによる劣化診断を自社で行ったところ、管内面に腐食による減肉が見られました。そこで、腐食が進行して漏水が発生してしまう前に改修工事を行うことになりました。
———積水化学製品を採用検討することになったきっかけについて教えてください
中嶋様 : 今回の改修設計で管種を検討するにあたり、社内からの情報で「こういうものがある」という話を聞いてクウチョウハイパーCHとスーパーエスロメタックスFCを知りました。この2つの製品は当社でも施工実績がありましたし、ACドレンや耐火VPパイプ、エスロハイパーAWなど他の積水化学さんの製品をよく採用させてもらっていました。軽量で腐食に強いという樹脂管のメリットは十分わかっていたので今回の空調配管改修でも採用を検討することになりました。
———クウチョウハイパーCHについて、ご採用いただいた決め手や施工のご感想を教えてください
中嶋様 : 今回のような改修工事の場合は白ガス管よりも適していると感じました。クウチョウハイパーCHを使用したのは50Aと100Aですが、大きな口径になると白ガス管は現場加工で溶接作業が必要になります。火気の使用は危険性が増してしまいます。また、メインの立て管は狭いスペースで配管作業を行う必要がありました。白ガス管の施工に十分な作業スペースを確保することが難しかったので、クウチョウハイパーCHを採用することになりました。管の切断や接続に火気を使用しないことや、狭所での取り回しが良いこと、また、低伸縮でたわみが少ないので伸縮処理が不要なことも、採用の決め手になったと思います。
同じEF接合方式である給水用のエスロハイパーAWの施工経験が多くある作業担当者も融着機に慣れていたのでスムーズに施工が進められました。水圧試験でも施工不良による漏水は1カ所もなく、管と継手が融着により一体化する信頼性を再認識しました。
また、金属管に比べて軽量であることは樹脂管の大きな特長です。クウチョウハイパーCHは100Aの5m管で約21kg、同じ呼び径の白ガス管は4m管で約48kgですから半分以下です。軽量であればそれだけ作業がしやすく、施工性に直結します。
1階天井からの立ち上がり部
1階天井からの立ち上がり部
区画貫通部には熱膨張耐火材「フィブロック」を使用
区画貫通部には熱膨張耐火材「フィブロック」を使用
グラスウールによる保温巻き作業
グラスウールによる保温巻き作業
———スーパーエスロメタックスFCとメタキュットREDについてはいかがでしたか?
高野様 : 20A、25Aの配管にはスーパーエスロメタックスFCを採用しました。特にファンコイルユニットまわりの配管ではメリットが大きかったです。
というのも、小口径の白ガス管はねじ接合にパイプレンチを使用しますが、大きな工具なので配管が入り組んだところでは作業性が良くありません。
スーパーエスロメタックスFCとメタキュットREDの場合は専用工具で圧縮するだけですから、狭い場所でも作業がしやすかったです。
2階会議室のファンコイルユニット
ファンコイルユニットに接続する
スーパーエスロメタックス

ファンコイルユニット配管は狭いスペースの中で柱の間から作業する必要があり、工具の場所を取らないスーパーエスロメタックスとメタキュットREDが施工性アップに貢献しました。

高野様 : メタキュットREDは作業者も施工経験が無かったので、積水化学さんに講習会を開いていただきしっかりと施工指導をしてもらいました。工具の操作も簡単で、赤いリングで施工済かどうかが一目でわかり管理がしやすく、評判も良かったです。
もしも締め忘れがあったとしても水圧試験で必ず漏れるので、万が一の完工後の漏水事故を防ぐことができるのは安心感が違います。
今回の工事は社内の業務に支障が出ないように、空調を使用しない中間期の土日に集中して施工を行う必要があったので、いずれの製品も高い施工性で工期短縮に貢献してもらいました。
———ありがとうございます。では、今回採用された積水化学製品で課題に感じたことはありましたか?
中嶋様 : クウチョウハイパーCHについてですが、継手自体のサイズが大きく、狭いスペースで小回りが利きづらい場合がありました。今回の工事では、地下機械室熱源周りの100A配管では狭所のためクウチョウハイパーCHだと収まらず、3Dスキャンを取って作成した施工図に合わせて自社加工センターで製作した加工管を使用した方が効率も収まりも良いことから、加工管を選択しました。
またメタキュットREDに関しては、各階機械室のエアハンドリングユニット周りが50A以下なのですが、メタキュットREDに品揃えが無かったため白ガス管で計画していました。ただ、新しく50Aに対応したと伺いましたので、4期工事以降の採用を検討しています。
———ぜひ今後の工事ではご検討ください。現場に最適な管種を選定することのほかに、工数削減や効率化のための取り組みはあるでしょうか?
高野様 : 弊社ではステンレス管を中心とした設備配管の工業化に取り組んでおり、保有するステンレス管や鉄管、塩ビ管の加工工場であらかじめ必要な配管材料を生産することで現場での工数削減に取り組んでいます。
職人の人手不足が進む昨今、現場で対応できることは限られています。その中で工期を守って安全確実に工事を進めていくため、高品質で短納期な配管材料の生産を行っています。積水化学さんのACドレンパイプや耐火VPパイプのプレカットにも対応しており、施工の効率化を進めています。
———弊社としても施工者様の負担が軽減できるよう、更なる施工省力化を実現する製品の開発に取り組んでまいります。

中嶋様 : 私たちとしても、施主様のご要望に応え効率よく施工を行っていくために、積水化学さんの製品には期待しています。Webサイトのエスロンタイムズで簡単にカタログや技術資料がダウンロードできるのは、製品の選定や設計の際に非常に助かっています。営業担当の方に相談させてもらうこともありますし、これからもよろしくお願いいたします。

———ご期待に添えられるように精一杯努めてまいります。本日はお時間をいただき誠にありがとうございました。

<営業担当から一言>

東日本支店 建築営業部
関東設備システム営業所
管材・建築グループ
沖 彩奈

株式会社ヤマト 高野様、中嶋様、この度は現場レポートにご協力頂き、ありがとうございました。またクウチョウハイパーCH・スーパーエスロメタックスをご採用頂き、ありがとうございました。
今回はヤマト様の本社改修工事で限られたスペースでの施工となる中、軽量で易施工な点にご注目頂き、クウチョウハイパーCHをご選定頂いたこと、大変嬉しく感じております。
これからもヤマト様が推し進められている工業化にお役に立てるよう、より易施工へ繋がる提案を進めてまいります。
今後も積水製品をご愛顧賜りますよう宜しくお願い致します。

※所属は取材当時です

Products

今回ご紹介させていただいた製品

空調配管用高性能ポリエチレン管 クウチョウハイパーCH

製品解説———

空調配管用高性能ポリエチレン管クウチョウハイパーCHは、冷温水用に最適のポリエチレン管です。耐久性・耐食性に優れるため腐食や漏水の心配がないうえ、軽量でスピーディーな施工が可能です。冷温水枝管のスーパーエスロメタックスFCや冷却水管のエスロハイパーAWなどとあわせ、オールプラスチックの一体化ライン構築を実現します。

クウチョウハイパーCH
  • 1.経年劣化による内面の腐食と漏水の心配がありません。
  • 2.ポリエチレン管は錆びることがなく、水道本管などでも豊富な実績を持っています。
  • 3.管と継手の接合は信頼のEF接合(ねじ切りや溶接の作業は不要)。
  • 4.軽量でスピーディーな施工が可能(100Aで重量はSGPの約1/3)。

〈保温材付〉金属強化ポリエチレン管
エスロンスーパーエスロメタックスFC

製品解説———

プラスチックと金属管のメリットを併せ持つスーパーエスロメタックスに保温材を巻き付けたパイプです。内層には高耐熱ポリエチレン樹脂、外層には高密度ポリエチレンを採用し腐食の心配がありません。また、アルミ補強層により施工時に管の曲げ加工をおこなった形状を保持する事が可能に!
耐熱・耐食・施工性に優れ長期にわたって安心してご使用いただけます。

  • 1.現場施工性

    作業の省力化、施工品質の向上が図れます。改修工事にも最適です。

    2.工期短縮

    あらかじめ保温材が一体化しているため、配管と同時に保温工事が完了。
    スピーディな施工が可能です。※継手部は別途保温が必要です。

    3.施工費・材料費の削減

    施工費、材料費の削減により、トータルコストの削減が図れます。

    4.配管スペースのコンパクト化

    曲げ配管※が自由に行えます。省スペースの施工もスムーズです。※呼び径25以下は曲げ配管が行えます。

スーパーエスロメタックス用圧縮継手
エスロンメタキュットRED

製品解説———

金属強化ポリエチレン管スーパーエスロメタックス用継手として、発売以来、多くの実績と信頼を築いてきたメタキュット。
さらに洗練し「圧縮締め忘れゼロ」を徹底的に追求したメタキュットRED。積水化学が信頼の配管システムをお届けします。

  • 1.100%締め忘れを発見

    管を挿入しただけでは、止水しない構造となっているため、継手圧縮忘れは必ず水圧試験で発見できます。

  • 2.施工完了が容易に判別可能

    継手圧縮後は、外観(色)の変化を目視で確認しやすいため、水圧試験を実施する前に、圧縮締め忘れの発見が容易になります。

  • 3.簡単・確実・スピーディ施工

    進化したメタキュットRED継手専用の工具を使用しますが、工具の構造、取り扱い方法は従来同様ですので、熟練技能は不要で、施工品質のバラツキはありません。

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